■Blazquez(ブラスケス)社について

1932年の創業の老舗生ハムメーカー。スペインのクレスポスと言う小さな町に、初代Blazquez夫妻が小さな生ハム工場を設立したことから始まりました。
現在の社長は三世代。90年に渡り、伝統を守りながら新しい技術を取り入れ進化し続けているハモン・イベリコメーカーです。
その最大の特徴は豚の飼育から生ハムの生産を一貫して自社で行っていること。
ほとんどの生ハムメーカーが畜産業者から原材料を仕入れている中、ブラスケス社は良質なイベリコ豚を育てるところから手掛けている数少ない会社です。

歴史

1932年

クレスポスと言う町にてにてBlazquez夫妻(Isidoro Blazquez&Teresa Martin)が小さい生ハム工場を設立。

1945年~1965年

息子の「Jacinto Blazquez」氏は14歳のころから、生ハム製造にふさわしい原材料を仕入れるため、スペイン西南にあるエストレマドゥーラ州へ行き来するようになる。この旅が、Blazquez社独自のデエサ(自然環境・放牧地)の取得にもつながる。

1980年~1985年

クレスポスの工場に新しい屠畜所、精肉加工場を増築する。生産キャパシティが増加し、スペインのEU加入に伴う品質管理法律に準拠した設備により品質も向上。

1994年

生ハムの名産地。ギフエロ市にある熟成・乾燥・カッティング工場を取得

2004年~2007年

ギフエロ市にて第二の工場を開設

2010年

さらなる拡大、ペニャランダ市にて新しい工場を取得。

 

■イベリコ豚について

イベリコ豚とは、イベリア半島を原産とする黒豚イベリア種のことを指します。その血統が100%、もしくは50%以上であればイベリコ豚の認定を受けることができます。
そしてスペイン政府はイベリコ豚のブランドを守るべく厳格なランク付けを行っており、生ハムおいては4つのラベルにて区分されます。

イベリコ豚ブラックラベル
  • ベジョータ(ブラックラベル)
  • 血統

    イベリコ種100%

  • デエサでの放牧

    60日以上

  • エサ

    放牧中はどんぐり、草などの自然物のみ

  • その他条件

    最低月齢14か月以上、最低体重108kg
    放牧期間中に体重が46kg以上増えていること

イベリコ豚レッドラベル
  • ベジョータ(レッドラベル)
  • 血統

    イベリコ種50%以上

  • デエサでの放牧

    60日以上

  • エサ

    放牧中はどんぐり、草などの自然物のみ

  • その他条件

    最低月齢14か月以上、最低体重108kg
    放牧期間中に体重が46kg以上増えていること

イベリコ豚グリーンラベル
  • セボデカンポ(グリーンラベル)
  • 血統

    イベリコ種50%以上

  • デエサでの放牧

    60日以上、同時に屋外にある農場でも過ごす

  • エサ

    放牧中のどんぐり、草などの自然物に加え、穀物や豆類などの飼料。

  • その他条件

    最低月齢12か月以上、最低体重115kg(血統がイベリコ種100%の場合は108kg)
    ※ベジョータと同じ条件で育てられたが、条件に届かなかった豚もセボデカンポとされます。

イベリコ豚ホワイトラベル
  • セボ(ホワイトラベル)
  • 血統

    イベリコ種50%以上

  • デエサでの放牧

    なし

  • エサ

    穀物や豆類などを主原料とした飼料

  • その他条件

    最低月齢10か月以上、最低体重115kg
    (血統がイベリコ種100%の場合は108kg)

ブラスケス社においては「ベジョータ」と「セボデカンポ」のみを製造。
ブラスケス社において最上のベジョータは、イベリコ種を母体としデュロック種とあえて掛け合わせた血統50%以上のレッドラベルのもの。
2種の血統を掛け合わせることによって、イベリア種のコクとデュロック種の滑らかな霜降り、両方の品種の良いところを受け継いだイベリコ豚になるのです。
また、近年世界市場的に人気の出ているイベリア種100%血統の生ハムも製造しています。

■ブラスケス社の環境について

放牧地

質のいいイベリコ豚を生産するのに欠かせない放牧。その放牧はデエサと呼ばれる牧草地で行われ、そこは同時に無数のコルク樫が育てられる森林農業地でもあります。
ワインの銘醸地でもあるスペインでは古来から多数のコルク樫が育てられ、そのどんぐりがイベリコ豚の餌となってきたのです。
ブラスケス社では年間6万~7万頭の豚を育てており、うち約33%前後がベジョータクラスのイベリコ豚として出荷されます。ブラスケス社は50㎢にも渡る自社所有デエサに加え、その時々で最適な土地を借り300㎢にもおよぶ広大な土地で豚を放牧しています。放牧地は幅広く、北側のサラマンカ州から、アヴィラ州エストレマドゥーラ州、アンダルシア州にまで渡ります。そんな放牧地で育つベジョータクラスの豚に与えられる一匹当たりの面積は2ヘクタール。東京ドーム半分弱もの広さです。
どんぐりの季節にはブラスケス社のイベリコ豚達はその中に放牧され、自由に歩き回りのびのびと成長するのです。

工場

小さな町工場から始まったブラスケスは、現在6つの拠点を持つ企業へと成長しました。
創業の地クレスポスの小さな工場から始まりしたが、現在の本社は古都サラマンカにあります。
さらにギフエロに2つ、ザフラに1つの工場、さらにペニャランダ市にメインとなる大規模工場を設立するまでになりました。
それぞれの工場で生産している商品や担当する工程が異なり、分散させることで効率の良い食肉加工を実現しています。

■ブラスケス社の実績

ベルギーのブリュッセルに本部を置く国際味覚審査機構(International Taste Institute)にて認定される「Superior taste award」。20カ国以上からの200人以上の味覚の専門家が審査するこの賞を、ブラスケス社のハモンイベリコベジョータアドミラシオンは2012年から2023年まで12年連続最高評価で受賞しています。またブラスケスの製品はフランス・パリのホテルリッツ、ドバイ・ドバイモール内のギャラリー・ラファイエットをはじめとする世界中のラグジュアリーな空間で提供されています。日本においては六本木にある5つ星ホテル・グランドハイアット東京にて採用されています。

パリ ドバイ 六本木

■ラインナップ

チルド精肉

チルド肉

育ったイベリコ豚を屠畜する、1月上旬~3月初旬の間の限定品。一度も冷凍されていない、チルドのイベリコ豚精肉を空輸にて輸入し、販売いたします。
要事前受注の商品ですので、ご興味ある方は是非一度お問合せください。